キングダム889話では、河了貂とともに牢へ残ったカイネが、自身の壮絶な過去について語り始めました。
物語の舞台となるのは、趙国最北端に位置する雁門です。若き日のカイネはすでに匈奴と戦っていましたが、出陣中に故郷の集落を襲撃され、急いで戻った先であまりにも残酷な光景を目にすることになります。
父と母だけでなく、助けようとした妹まで目の前で失ったカイネは、その後、匈奴への復讐を目的として剣と馬術を鍛え続けました。
そんなカイネの前に現れたのが、雁門へ新たな司令官として赴任してきた若き日の李牧です。
現在では李牧へ絶対的な信頼を寄せているカイネですが、二人の出会いは決して良好なものではありませんでした。
匈奴との戦いを続けてきたカイネに対し、李牧が命じたのは戦うことではなく不戦逃避だったのです。
キングダム889話のネタバレから、カイネの家族に起きた悲劇と李牧との出会い、さらに現在の河了貂を守ろうとする行動へつながる雁門の過去を詳しく見ていきます。
「キングダム」888話考察

キングダム888話では、捕虜となった可了貂を守るため、カイネが趙忽軍の兵士たちと対立する展開が描かれました。
特に注目したいのは、カイネが単純な同情だけで可了貂を守ったとは考えにくいところです。
物語の最後には鴈門時代の妹について語り始めており、カイネが可了貂へ抱いている特別な感情と過去がつながっている可能性があります。
さらに趙備明との衝突によって、李牧軍と王都軍の関係にも新たな問題が生まれました。
888話は可了貂の救出だけではなく、今後の趙国そのものを左右する要素がいくつも盛り込まれた重要な回だったのではないでしょうか。
本当の理由
カイネが可了貂を守った最大の理由として考えられるのが、888話の最後に明かされた妹の存在です。
カイネは趙備明との関係を悪化させ、自分の立場まで危険にさらして可了貂を守りました。敵国の軍師という立場だけを考えれば、ここまで行動する理由はありません。
それでもカイネが引かなかったところを見ると、可了貂の姿に亡くした妹を重ねている可能性があるのではないでしょうか。
可了貂とカイネはこれまで敵として戦場に立ってきましたが、二人には戦争という大きな流れに人生を左右されてきた共通点があります。
カイネにとって可了貂は単なる秦軍の軍師ではなく、戦争さえなければ友人になっていたかもしれない相手なのだと思います。
カイネの過去
888話の最後で妹の話が始まったことには、大きな意味があるでしょう。
これまでカイネの過去については李牧との関係を中心に描かれてきましたが、妹の存在が明らかになることで、カイネ自身の価値観が形成された理由まで掘り下げられる可能性があります。
鴈門は趙北部に位置し、匈奴との戦いが続いてきた土地です。そのような厳しい環境で妹を失った経験があるのであれば、カイネが戦争によって理不尽に命を奪われることへ強い抵抗を持っていても不思議ではありません。
可了貂を見捨てられなかった理由も、かつて妹を救えなかった経験と結び付いているのかもしれません。
もし妹の死がカイネにとって大きな後悔として残っているなら、今回は同じ後悔を繰り返したくないという気持ちが行動へつながったのだと思います。
可了貂とカイネの関係
可了貂とカイネは秦と趙という敵対する国に所属しているため、本来であれば互いを助ける関係にはなれません。
それでも888話では、カイネが可了貂を守り、可了貂もその行動へ素直に感謝しています。
さらに印象的なのは、カイネが趙備明のような人物が味方であり、死んでほしくない可了貂が敵であることを嘆いた点でしょう。
可了貂も戦争だから仕方がないと受け止めていますが、この会話はキングダムにおける敵と味方の境界について改めて考えさせる場面だったと思います。
二人が憎しみ合っているわけではなく、所属する国が違うため戦わなければならないという関係だからこそ、今回の会話には大きな意味があるのではないでしょうか。
趙備明との対立
888話では趙忽軍副将の趙備明が登場し、カイネとの関係が一気に悪化しました。
今回だけの衝突で終わる可能性もありますが、李牧軍と王都軍の関係を考えると、今後へつながる出来事になると考えられます。
李牧は趙を守るために戦っていますが、王都では郭開を中心とした勢力との対立が続いています。
そこへ今回のカイネと趙備明の問題まで加われば、前線で戦っている趙軍内部にも不信感が広がっていくかもしれません。
秦軍との戦いでは李牧が圧倒的な指揮能力を発揮していても、趙国内部がまとまらなければ、その強さを最後まで維持することは難しくなるでしょう。
趙備明の登場は単なる新キャラクターの追加ではなく、趙国が内部から崩れていく流れを描くための存在になる可能性もあると思います。
可了貂を逃がす
カイネは翌朝まで可了貂を守ることを選びましたが、問題はその後です。
翌朝になれば可了貂は趙忽のもとへ連行され、秦軍について尋問を受けることになるでしょう。
カイネ自身もそれを理解しているため、牢の中で可了貂と過ごす時間が最後になる可能性まで考えているはずです。
しかし妹との過去を語ったあと、カイネの気持ちがさらに変化することも考えられます。
「キングダム」889話ネタバレ確定

キングダム889話では、河了貂とともに牢へ残ったカイネが、自身の過去について語り始めます。
前回の888話では、河了貂を守るために趙備明と対立したカイネが、自分も牢へ入るという思い切った行動に出ました。そして河了貂と二人になったカイネは、かつて妹がいたことを明かし、物語は趙国最北端の雁門で過ごした若き日の回想へと入っています。
889話で明らかになったのは、想像以上に壮絶なカイネの過去でした。
匈奴によって父、母、妹を一度に失ったカイネは復讐のために戦い続け、その後、雁門へ赴任してきた若き日の李牧と出会います。
現在まで続くカイネと李牧の関係は、ここから始まったようです。
匈奴について
889話は、牢の中にいるカイネと河了貂の会話から始まります。
カイネは河了貂に対して、匈奴について知っているかと尋ねました。
河了貂もまったく知らないわけではなく、秦国には山の民軍がいるため、北方の異民族について多少の知識は持っているようです。
しかしカイネは、匈奴は山の民とはまったく違う存在だと語ります。
河了貂にとっては知識として知っている匈奴ですが、カイネにとっては人生そのものを大きく変えた相手でした。
なぜカイネが河了貂を守ろうとしているのか。その理由を説明するためには、まず匈奴によって何を奪われたのかを話す必要があったのでしょう。
ここから物語は、現在の牢から過去の雁門へ移っていきます。
若きカイネ
回想に登場したカイネは現在よりかなり若いものの、すでに剣を持って匈奴と戦っていました。
雁門は趙国最北端に位置しており、匈奴の脅威と常に隣り合わせだった地域です。
現在のカイネが優れた剣術と馬術を身につけているのも、この頃から命懸けの戦いを繰り返してきたことが大きく関係しているのでしょう。
そんなカイネが出陣していた最中、自分たちが暮らしている集落に匈奴が現れたという知らせが届きます。
家族がいる集落が襲われたと知ったカイネは、すぐに馬を走らせました。
若い頃から高い馬術を身につけていたカイネは、仲間を待つことなく単騎で集落へ急ぎます。
しかしカイネが到着した時には、すでに取り返しのつかない状況になっていました。
父が殺される
急いで集落へ戻ったカイネが目にしたのは、匈奴によって蹂躙された故郷でした。
そこでカイネは、自分の父親が殺される瞬間を目撃してしまいます。
助けるために必死で馬を走らせて戻ってきたにもかかわらず、カイネは父親を救うことができませんでした。
しかも遠くから亡骸を発見したわけではなく、自分の目の前で父親の首をはねられています。
現在のカイネが匈奴について河了貂へ説明する際、山の民とはまったく違うと強調した理由も、この経験を考えれば理解できるのではないでしょうか。
カイネにとって匈奴とは単なる趙国の敵ではなく、大切な家族を奪った存在だったのです。
妹まで失う
カイネを待っていた悲劇は、父親だけでは終わりませんでした。
母親も匈奴によって命を奪われ、さらに妹まで連れ去られようとします。
カイネは妹だけでも助けようと必死に駆け寄りました。
しかし、その願いすら届きません。
救出しようとしたカイネの目の前で妹は矢に射抜かれ、そのまま命を落としてしまいます。
父と母だけでなく、守りたかった妹まで同じ日に失うことになったカイネ。
しかも家族の最期を自分の目で見てしまったのですから、その後の人生に大きな影響を与えたのは間違いないでしょう。
888話でカイネが河了貂を見ながら妹のことを思い出した理由も、889話によってかなり分かってきたと思います。
河了貂が趙兵から危害を加えられそうになった姿と、かつて助けることができなかった妹の姿が、カイネの中で重なったのかもしれません。
復讐の鬼
家族を一度に失ったことで、その後のカイネは大きく変わりました。
カイネは剣と馬術の鍛錬に明け暮れ、匈奴への復讐を目的として戦場へ出続けます。
ただ訓練を積むだけではなく、実際に匈奴との死闘を繰り返していたため、若い頃からかなりの実戦経験を積んでいたようです。
現在のカイネが将軍として戦えるだけの実力を持っている背景には、雁門で過ごしたこの時期があったのでしょう。
しかし、どれほど匈奴を倒したとしても失った家族が戻ってくることはありません。
カイネは復讐するために強くなっていきましたが、その戦いには終わりが見えなかったのだと思います。
そんなカイネの人生を変える人物が、このあと雁門へやってきます。
司令官が戦死
カイネたちが匈奴との戦いを続ける中、雁門を守っていた趙軍にも大きな出来事が起こりました。
趙の本土から派遣されていた司令官が戦死してしまいます。
ただでさえ匈奴との戦いが続いている状況で司令官まで失ったため、雁門の兵士たちにとって非常に厳しい状況だったでしょう。
そこで戦死した司令官に代わって、新しい人物が雁門へ派遣されることになります。
その人物こそ、若き日の李牧でした。
現在では趙国を代表する大将軍となっている李牧ですが、この頃はまだ雁門の兵士たちから信頼されていたわけではありません。
むしろカイネたちは、趙の本土からやって来た李牧を警戒していました。
雁門の兵士たち
雁門の兵士たちが李牧を簡単に信用しなかったことにも理由があります。
匈奴の脅威にさらされ続けてきたのは、実際に雁門で暮らしている人々です。
家族を失い、仲間を失い、それでも自分たちで戦い続けてきました。
そのような状況で趙の本土から新しい司令官を送られたとしても、すぐに尊敬できるはずがありません。
特にカイネは匈奴によって家族全員を失っているため、外から来た人物に対する警戒心はかなり強かったと思います。
雁門の兵士たちからすれば、現地の苦しみを知らない本国の人間が何を分かるのかという思いもあったのでしょう。
そんな中で現れたのが李牧でした。
若き李牧
雁門の兵士たちが初めて目にした李牧は、現在の落ち着いた大将軍とはかなり印象が違います。
若いうえにどこか軽さを感じさせる姿だったため、命懸けで匈奴と戦ってきた雁門の兵士たちからすれば、本当にこの人物が新しい司令官なのかと思ったのではないでしょうか。
ところが李牧は雁門の将校たちを見渡すと、匈奴に痛めつけられているだけあって良い顔をしているという趣旨の評価をします。
これだけでも雁門側からすれば変わった司令官に見えたでしょう。
さらに李牧は、北の守りはそれほど難しいものではないという考えを口にしました。
毎日のように匈奴と戦い、家族や仲間を失ってきたカイネにとって、この発言を簡単に聞き流すことはできません。
李牧の言葉
李牧から雁門を守ることは難しくないという言葉を聞いたカイネは、我慢できず前へ出ます。
これまで多くの犠牲を出しながら戦ってきた雁門の人間からすれば、赴任したばかりの李牧に簡単だと言われて納得できるはずがありません。
そこでカイネは、それほど簡単だと言うのであれば何か策があるのかと李牧へ問いかけました。
若い頃からカイネが李牧に遠慮なく意見していたことも分かる場面です。
現在では李牧を誰よりも信頼しているカイネですが、二人の関係は最初から良好だったわけではありません。
むしろ出会った直後のカイネは、李牧に対して強い反発を抱いていたようです。
ここから李牧がどのようにカイネたちの信頼を得たのかが、今回の回想で描かれていくのでしょう。
不戦逃避
カイネから具体的な策を尋ねられた李牧が出した答えは、不戦逃避でした。
匈奴が攻めてきても戦わず、羊や家財を持って砦へ逃げ込むという方法です。
家族を匈奴に殺され、自ら剣を握って戦い続けてきたカイネにとって、到底受け入れられる考えではなかったでしょう。
カイネは当然のように激怒します。
これまで仲間たちが命を懸けて守ってきた土地で、新しく赴任してきた司令官から戦うなと言われたのですから、その反応も無理はありません。
しかし李牧はカイネの怒りに動じることなく、命令に歯向かえば斬首だと告げました。
現在の二人の関係からは想像しにくいほど、李牧とカイネの出会いは険悪なものだったことになります。
別の狙い
キングダム889話は、李牧が不戦逃避を命じたところで終了しました。
一見すると匈奴から逃げ続けるだけの消極的な作戦ですが、李牧が本当に恐れて戦いを避けようとしているとは考えにくいでしょう。
むしろ戦えば兵士が減り続ける状況そのものを変えようとしているのだと思います。
これまでの雁門では匈奴が攻めてくるたびに迎撃し、そのたびに兵士や民が命を落としてきました。
李牧は敵を倒すことよりも、まず味方を死なせないことを優先したのではないでしょうか。
カイネは家族を奪った匈奴への復讐心から戦うことを望んでいますが、李牧が見ているのは雁門全体をどう守るかという部分です。
この考え方の違いが、次の890話で大きな意味を持ってくると思います。
原点?
889話で最も重要なのは、現在のカイネにつながる過去が明らかになったことではないでしょうか。
カイネは匈奴によって父、母、妹を失い、復讐のために剣と馬術を鍛え続けました。
そこへ現れた李牧は、戦って敵を倒すことではなく、戦わずに民を守るという正反対の方法を提示しています。
最初のカイネが李牧を理解できないのも当然でしょう。
しかし現在のカイネが命を懸けても李牧についていこうとしている以上、このあと李牧の不戦逃避が雁門の人々を救うことになるのだと思います。
そして家族を守れなかったカイネにとって、できる限り人を死なせない李牧の戦い方は、それまで持っていた価値観を根本から変えるものになったのかもしれません。
河了貂を守ろうとしている現在のカイネも、かつて李牧から学んだものを受け継いでいるのでしょうか。
890話では李牧の不戦逃避がどのような結果を生み、反発していたカイネがなぜ李牧を信じるようになったのか、その原点がさらに描かれていくのだと思います。
キングダム890話展開予想

キングダム889話では、カイネが河了貂へ自分の過去を語り、匈奴によって父、母、妹を一度に失った壮絶な経験が明らかになりました。
家族を奪われたカイネは復讐のために剣と馬術を磨き、匈奴との戦いを繰り返します。そんな雁門へ新たな司令官としてやって来たのが、まだ若かった頃の李牧でした。
ところが李牧が最初に命じたのは、匈奴と戦うことではありません。
匈奴が襲来した場合は羊や家財を持って砦へ逃げ込み、決して戦ってはならないという不戦逃避でした。当然ながら家族を匈奴に殺されたカイネは激しく反発しますが、李牧は命令に従わなければ斬首するとまで言い切っています。
890話では、李牧がなぜ不戦逃避という方法を選んだのか、その本当の狙いが少しずつ明らかになるのではないでしょうか。
そして現在のカイネが李牧を絶対的に信頼するようになった原点も、この雁門で描かれることになると思います。
不戦逃避
890話は889話の続きから始まり、李牧が出した不戦逃避という命令に雁門の兵士たちが反発する展開になると予想します。
匈奴との戦いで家族や仲間を失ってきた者たちにとって、敵が来たら逃げろという李牧の命令は簡単に受け入れられるものではありません。
特にカイネは父、母、妹を目の前で殺されています。
復讐のために剣を磨き、匈奴を倒すことを生きる目的としてきたカイネにとって、戦わないという選択は逃げているようにしか見えないでしょう。
カイネだけではなく、他の雁門兵からも李牧は臆病者なのではないかという声が出始めると思います。
しかし李牧は反発されることを最初から理解したうえで、不戦逃避を続けるのではないでしょうか。
再び雁門へ
李牧が赴任して間もなく、匈奴が再び雁門へ現れる可能性があります。
これまでなら雁門軍はすぐに出撃し、侵入してきた匈奴と戦っていたでしょう。
ところが李牧は兵士たちを出撃させません。
民には羊や家財を持たせ、すぐに砦へ避難させるよう命令すると思います。
カイネは目の前を匈奴が通っているにもかかわらず戦えないため、かなり苛立つのではないでしょうか。
自分の家族を殺した相手と同じ匈奴が目の前にいるのですから、命令を無視してでも飛び出したくなるはずです。
それでも李牧は兵士たちを砦から出さず、匈奴が去っていくまで待ち続けるでしょう。
理由
李牧が不戦逃避を命じた理由は、単純に匈奴との戦いを恐れているからではないと思います。
李牧が最初に行うのは、雁門軍そのものを立て直すことではないでしょうか。
これまで雁門では匈奴が襲ってくるたびに戦闘を行い、そのたびに兵士が減っていました。
勝ったとしても味方に犠牲者が出れば、長期的には雁門の戦力が削られていきます。
しかも匈奴は一度倒せば終わる敵ではなく、何度でも襲撃してくるでしょう。
李牧は目の前の一戦に勝つことではなく、匈奴が二度と簡単に雁門へ近づけない状況を作ろうとしているのだと思います。
そのためには無駄な戦闘を避け、兵力を減らさずに蓄える時間が必要になります。
889話で李牧が北を守ることはそれほど難しくないという態度を見せたのも、すでに長期的な作戦が頭の中にあったからではないでしょうか。
雁門軍を鍛える
匈奴との戦闘を禁止する一方で、李牧は雁門軍の訓練を強化すると予想します。
戦わないからといって、何もしないわけではありません。
騎兵、歩兵、弓兵を鍛えながら兵力を蓄え、匈奴との決戦に備えるのでしょう。
カイネからすれば、戦えるだけの兵力があるならすぐに攻撃すればいいと思うかもしれません。
しかし李牧は動かないはずです。
兵士たちが十分に強くなったとしても、勝つ条件が完全に整うまでは戦わないのではないでしょうか。
この徹底した慎重さは、現在の李牧の戦い方にもつながっています。
自分が有利になる状況を作り、そのうえで相手を誘い込み、一気に仕留めるという李牧の戦術は雁門時代に完成していったのかもしれません。
臆病者?
戦わない期間が長くなるほど、李牧への不満は大きくなっていくでしょう。
匈奴がやって来ても逃げるだけなので、兵士たちからすれば自分たちは何のために剣を持っているのか分からなくなります。
さらに李牧が若いこともあり、雁門を守る能力がないのではないかと疑われる可能性もあります。
カイネも最初は同じ考えを持つでしょう。
家族を殺された怒りを抱えているカイネからすれば、匈奴を目の前にしながら戦わない李牧を理解できないと思います。
それでも李牧は評価を気にせず、自分の作戦を続けるのではないでしょうか。
味方から嫌われたとしても兵士を死なせないことを優先する姿勢が、後になってカイネの考え方を大きく変えることになると思います。
匈奴を追う?
890話では、若いカイネが李牧の命令を破りかける展開も考えられます。
目の前に匈奴が現れれば、父や母、妹を殺された記憶が蘇るでしょう。
特に妹を殺した人物や、その一団につながる匈奴を見つけた場合、カイネが冷静でいられるとは思えません。
李牧から戦うなと言われていても、単騎で飛び出してしまう可能性があります。
しかし復讐心だけで敵を追えば、逆に匈奴の罠へ飛び込むことになるかもしれません。
カイネが敵に囲まれたところを李牧が助ける展開になれば、二人の関係が変化する最初のきっかけになるでしょう。
復讐
李牧がカイネの過去を知る場面も描かれる可能性があります。
なぜこれほど匈奴との戦いに執着しているのかを尋ね、カイネが家族を殺されたことを話すのではないでしょうか。
ただし李牧は、単純に復讐をやめろとは言わないと思います。
カイネの怒りそのものは否定せず、それでも復讐のために命を捨てれば家族が望んだ未来まで失うと伝える可能性があります。
現在の李牧は兵士を駒として扱うだけの将軍ではなく、一人ひとりの命を非常に重く考える人物として描かれてきました。
その原点が雁門時代から変わっていないのであれば、家族を失って死に急ぐカイネを放っておくことはないでしょう。
この会話がカイネにとって、李牧という人物を初めて理解するきっかけになるのかもしれません。
雁門の犠牲者
不戦逃避を続けた結果として、カイネたちはある変化に気づくのではないでしょうか。
匈奴との戦闘には勝っていません。
しかし以前と比べて、雁門で死ぬ人間が明らかに減っていることに気づくと思います。
これまでは匈奴が来るたびに戦い、勝ったとしても必ず誰かが死んでいました。
李牧が来てからは戦っていないため、兵士も民も命を落とさずに済んでいます。
カイネにとって、この事実は非常に大きいでしょう。
自分は匈奴を倒すことばかり考えていましたが、本当に守るべきなのは雁門で暮らしている人々だったと気づき始めるのではないでしょうか。
家族を守れなかったカイネだからこそ、李牧が誰も死なせないために戦わないという選択をしている意味を理解できると思います。
李牧を見る目
最初は李牧を信用していなかったカイネですが、890話では少しずつ評価が変わっていくでしょう。
李牧は勇敢に敵へ突撃する将軍ではありません。
それでも李牧が来てから仲間が死ななくなったという結果を見れば、カイネも簡単には否定できなくなります。
さらに李牧自身が安全な場所に隠れているのではなく、雁門の兵士や民と同じ場所で生活している姿が描かれる可能性もあります。
命令するだけではなく、誰よりも雁門について調べ、どうすれば匈奴を止められるのかを考え続けているのでしょう。
カイネはそこで初めて、李牧が臆病だから戦わないのではなく、勝つために戦わないのだと気づくのかもしれません。
臆病者だ
李牧が戦わなければ、雁門軍だけでなく匈奴側にも変化が生まれると思います。
何度襲撃しても趙軍が出てこないため、匈奴は李牧を戦うことのできない臆病な将軍だと考えるようになるでしょう。
ここが李牧の本当の狙いなのではないでしょうか。
敵に自分を弱いと思わせれば、匈奴の警戒心は徐々に薄れていきます。
最初は慎重に雁門へ近づいていた匈奴も、そのうち大胆な行動を取るようになるはずです。
李牧はそこまで待っているのだと思います。
味方からも敵からも臆病者だと思われながら、それでも決戦の時が来るまで耐える。
現在の李牧にも通じる戦い方の原点が、890話から描かれていくのではないでしょうか。
罠
890話後半では、李牧が密かに大規模な作戦を準備していたことが分かる可能性があります。
不戦逃避によって兵力を温存するだけではなく、匈奴を一気に倒すための軍を作っているのでしょう。
騎兵や弓兵を増強しながら、匈奴の行動パターンも徹底的に調べていると思います。
何度も雁門へ侵入させることで、敵がどこから来てどこへ戻るのかまで把握できるでしょう。
つまり李牧は逃げ続けていたのではなく、戦わない期間そのものを情報収集に使っていた可能性があります。
カイネたちが気づかないところで、匈奴を完全に仕留める準備が進められていたのではないでしょうか。
宣言する
890話の終盤では、長く不戦逃避を続けてきた李牧が突然方針を変えると予想します。
再び匈奴の大軍が迫っているという報告が届き、いつものようにカイネたちは砦へ逃げ込む準備を始めるでしょう。
ところが李牧だけは、今回は逃げないと告げるのではないでしょうか。
それまで戦うことを求め続けていたカイネたちも、あまりに長く不戦逃避を続けたことで逆に驚くと思います。
そして李牧は、ようやく敵を倒す条件がすべて整ったと説明するでしょう。
ここで初めてカイネは、李牧が最初からこの瞬間を待っていたことに気づくのかもしれません。
匈奴との決戦へ
キングダム890話は、李牧が雁門軍へ出撃を命じるところで終わる可能性があります。
889話では李牧の不戦逃避に激怒していたカイネですが、その間に仲間の犠牲が減り、兵力が蓄えられ、匈奴側の警戒心も薄れていくでしょう。
そしてすべての条件がそろった瞬間、李牧がこれまでとは正反対の命令を出します。
今度は逃げるのではなく、匈奴を徹底的に叩くための出撃です。
カイネもそこで初めて、李牧が臆病だったのではなく、誰よりも遠くを見ながら戦っていたことを理解するのではないでしょうか。
その後の891話で李牧が匈奴を圧倒する戦いが描かれれば、なぜカイネが李牧へ絶対的な信頼を寄せるようになったのかもつながってきます。
さらにこの過去を河了貂へ話していることにも意味があるでしょう。
かつて復讐だけを考えていたカイネに、戦わずに人を守るという考え方を教えたのが李牧だったのであれば、現在のカイネが敵である河了貂を守っている行動にも李牧の影響が表れています。
890話は李牧の強さだけではなく、現在のカイネという人物を作った原点がさらに深く描かれる一話になるのだと思います。
まとめ
キングダム889話では、カイネがこれまで背負ってきた壮絶な過去と、李牧との出会いが描かれました。
匈奴に集落を襲われたカイネは、父と母だけでなく、大切な妹まで目の前で失っています。
家族全員を一度に失ったカイネは復讐の鬼となり、剣と馬術を鍛えながら匈奴との戦いを繰り返すようになりました。
現在のカイネが持つ戦闘能力の原点も、雁門で過ごした過酷な日々にあったのでしょう。
その後、雁門の司令官が戦死したことで新たに赴任してきたのが若き日の李牧でした。
しかし李牧は匈奴と積極的に戦うのではなく、敵が攻めてきた場合には羊や家財を持って砦へ逃げ込む不戦逃避を命じています。
家族を匈奴に殺され、復讐のために戦い続けてきたカイネが激怒するのも当然でしょう。
現在では李牧を誰よりも信頼しているカイネが、最初は李牧の考え方をまったく理解できなかったという関係も興味深いところです。
そして、この過去が現在の河了貂へとつながっています。
かつて目の前で妹を助けることができなかった経験があるからこそ、同じように危険な状況へ置かれた河了貂を見捨てることができなかったのではないでしょうか。
次の890話では、李牧がなぜ不戦逃避という一見消極的な策を選んだのか、その本当の狙いが描かれる可能性があります。
反発していたカイネがどのように李牧を認め、現在の絶対的な信頼関係へ至ったのか。
キングダム889話は、カイネと李牧の関係だけでなく、河了貂を守ろうとするカイネの行動の原点まで見えてくる重要な一話になったのではないでしょうか。


コメント