ワンピース1164話では、ついに“デービー・D・ジョーンズ”の正体とロックスの宿命が描かれました。
黒転支配によって悪魔化したロックスが失われた理性の中で思い出す「約束」とは何か。
そして、イム様による世界の支配構造、ロジャーとガープの共闘、ティーチの原点――すべてがひとつに繋がる衝撃の展開が明らかになります。
本記事では、1164話の内容を整理しながら、デービー・D・ジョーンズの真実とロックスの最期を詳しく解説します。
「ワンピース」1163話考察

第1163話では、ついにゴッドバレーでの戦いが本格的に描かれました。
ロックス・D・ジーベック率いる最強の海賊団、そこに後の四皇となるカイドウ、リンリン、白ひげが加わり、さらにロジャー、ガープまで参戦。
まさに当時の最強メンバーが一堂に会する激戦が始まりました。
しかし、世界政府の頂点に君臨するイム様(姿はサターン聖)が圧倒的な再生能力と覇気で全員を圧倒。
そしてイム様が放った黒転支配(ドミリバーシ)によって、ロックスは己を失い、操り人形と化してしまいます。
命令は――「妻と子を殺せ」。
この一言が、歴史を歪め、伝説を悲劇に変えた瞬間でした。
イム様がロックスを「デービー・ジョーンズ」と呼んだ意味
イム様がロックスを「デービー・ジョーンズ」と呼んだのは、単なるあだ名ではなく、ロックスの正体がデービー一族の末裔であることを暗に示すものです。
デービー・ジョーンズとは海の死神を指す伝説的な存在であり、イム様がその名を口にしたのは、ロックスがDの意志を継ぐ者であることを知っていたからだと考えられます。
つまり、イム様にとってロックスは偶然の敵ではなく、世界の根幹を揺るがす血筋を持つ者だったのです。
黒転支配(ドミリバーシ)は悪魔の実を超える力
イム様が使用した「ドミリバーシ(黒転支配)」は、明らかに悪魔の実由来の力とは異なります。
能力の性質上、対象の意志を完全に奪い、逆転(リバーシ)させる――まさに神の権能。
これが「悪魔の実を作り出した存在が誰か」という伏線にも繋がっているように思えます。
世界政府が悪魔の実を管理してきた理由。
力そのものをコントロールし続けてきたのは、イム様が支配する世界を作り続けるためだった。
ロックスがこの支配の犠牲になったことで、「Dの意志=自由の意志」が完全に封印されたのです。
ロジャーとガープがロックスを討った真の理由
これまで語られてきた「ガープとロジャーが共闘してロックスを倒した」という伝説。
その裏に隠れていたのは、イム様に操られたロックスを止めるためという悲劇的な真実でした。
つまり、ガープとロジャーは世界政府の命令ではなく、人間としてのロックスを救うために剣を取ったのです。
二人がロックスを討った後、イム様はその事実を隠蔽し、「ロックスは世界を滅ぼそうとした海賊」として歴史を書き換えた。
この操作こそが、後の空白の100年にも通じる「歴史の改ざん」の象徴と言えるでしょう。
シャンクス誕生の伏線――宝箱の意味
終盤で描かれたシャンクスが宝箱に隠れるシーン。
これはロックスの悲劇の生き証人として彼が未来に託された存在であることを示しています。
ロジャーが拾った宝箱の中に赤ん坊のシャンクスがいた――
これはもはや偶然ではなく、ロックス一族の血を継ぐ者=デービーの後継であることを暗示しているのかもしれません。
イム様がデービー家を滅ぼそうとした理由、そして太陽の血を継ぐ者がなぜ今も世界を変えようとしているのか。
その伏線がシャンクスという存在を通じて再び動き出しています。
ゴッドバレー事件=「世界の再構築」だった?
イム様、ロックス、ロジャー、ガープ――すべての思惑が交錯したこの戦い。
その結果、ゴッドバレーは地図上から消え、事件の真相は空白にされました。
しかしそれは「島が消えた」のではなく、「歴史そのものが書き換えられた」と考える方が自然です。
イム様の支配の力が世界の記憶を黒転させた。
これが空白の100年の原型――
つまり、ゴッドバレー事件は「歴史操作」の最初の成功例だった可能性が高いのです。
ただの過去回ではない
第1163話は、ただの過去回ではなく、世界政府とDの意志の原点を描いた重要な章でした。
ロックスは暴君でも破壊者でもなく、自由を奪われた悲劇の王。
ガープとロジャーは、彼を救うために手を汚したもう一つの正義を背負った存在。
そしてイム様は、いよいよ神ではなく支配の象徴としてその本性を現し始めました。
第1163話は、ワンピースという物語全体において――
自由と支配記憶と改ざん家族と宿命という三つのテーマを一気に結びつけた、まさに物語の核心に迫るターニングポイントだったと言えるでしょう。
悪とされた者が実は守るために戦っていた。
その構図が静かに浮かび上がる瞬間に、ワンピースという物語の深さを改めて思い知らされました。
まるで、ロックスの叫びが今もなお、海の底から「真実を見ろ」と語りかけているようでした。
「ワンピース」1164話ネタバレ
ワンピース1164話は、前話から続く壮絶な展開の中で、ついに“デービー・D・ジョーンズ”の正体とロックスの運命が明かされる衝撃の回となりました。
黒転支配によって悪魔化したロックスの中で、“約束”の意味が静かに浮かび上がる――。
そして、イム様、ロジャー、ガープ、くま、ティーチたち、それぞれの運命が絡み合い、物語は新たな真実へと踏み込みます。
デービー・D・ジョーンズは元・世界の王だった
1164話の冒頭では、ロックスがイム様に支配されながらも、断片的な記憶を辿る描写が印象的でした。
イム様が放つ黒転支配の力は、単なる肉体の支配ではなく、精神の奥深くにまで侵食していく。
その中でロックスの意識に浮かんだのが、“約束”という言葉。
ロックスが口にした「デービー・D・ジョーンズ」とは、自身の先祖にあたる存在であり、かつて“世界の王”と呼ばれていた人物だと明かされます。
この世界の王の座を奪い取ったのが、ネロナ・イム。
つまり、Dの名を持つ者たちは、かつて世界を統べた血族の末裔であり、世界政府の誕生と同時にその支配権を奪われた存在だったのです。
「約束」とは、デービー・D・ジョーンズの時代に交わされた、“世界を取り戻す”という誓い。
ロックスがイム様を討つと決意していたのは、この古の約束を果たすためでした。
しかし、その運命はあまりにも皮肉でした。
約束を果たすべき相手こそが、今のロックスを縛り付ける存在――イム様自身だったのです。
黒転支配によりロックスが暴走、カイドウとリンリンが倒れる
黒転支配の力を完全に受けたロックスは、もはや理性を失い、イム様の命令に従う“黒い王”として暴走します。
イム様の命は「この島の生存者をすべて殺せ」。
ロックスは己の意志に反して、まずは最も近くにいたカイドウとリンリンに攻撃を仕掛けました。
信頼していた仲間を襲うその姿は、もはやロックスではありません。
カイドウの棍棒も、リンリンの拳も通じず、悪魔化したロックスの力はそれを圧倒。
地を割り、海を震わせるほどの一撃で、二人は倒れ伏しました。
戦場を包む黒い瘴気は、まるで「Dの血の呪い」が顕現したかのようでした。
一方その頃、イム様は静かに笑みを浮かべながら、「これで王の血脈は完全に途絶える」と呟きます。
まさに“Dの意志”そのものを断とうとする、神の暴虐。
それを止められる者は、もう誰もいない――はずでした。
くまとティーチ、エリスが脱出に成功
場面は一転し、混乱する島の地下へ。
くまが奴隷となっていた者たちを逃がし続ける場面が描かれます。
そこに現れたのが、エリスとティーチ。
二人は何とか生き延びていたものの、戦場の惨状を目の当たりにして絶望していました。
そんな中、くまが差し出したのは手のひら。
「行け、ここは地獄になる」――。
くまの“ニョキニョキの実”の力が再び発動し、エリスとティーチは島の外へと脱出。
ティーチはまだ少年ながらも、この光景を一生忘れないだろうと語る描写が胸に残ります。
この瞬間、後の「黒ひげ」が生まれたといっても過言ではないでしょう。
ロックスの願い、ロジャーとガープへの最期の言葉
再び戦場へ戻ると、ロックスの中でわずかに残っていた自我が語りかけます。
「このままでは、皆を殺してしまう」
「だから、頼む……俺を止めろ」
ロジャーとガープは、その願いを聞き入れます。
ロックスがイム様の黒転に支配されていることは、すでに明らかでした。
カイドウとリンリンを倒したことが、その証拠です。
ロジャーとガープは互いに短く頷き合い、最後の戦いに臨みます。
ロックスの力は常軌を逸していました。
覇王色と黒転の覇気が混ざり合い、空そのものが黒く染まる。
その中心で、ロジャーの剣とガープの拳が交錯する瞬間、ロックスの瞳にかすかな笑みが浮かびました。
「……ありがとう。あの約束、託したぞ」
そう呟いたかのように、ロックスの身体は崩れ落ち、黒い煙の中へ消えていきます。
その後、ロジャーとガープの共闘によってロックスが討たれたという“ゴッドバレー事件”が、歴史の裏に刻まれました。
しかし、真実は違っていた。
ロックスはただ滅びたのではなく、約束を守るため、自らの死を選んだのです。
「約束」と「意志」は受け継がれる
ワンピース1164話は、これまで断片的に語られてきた“Dの意志”と“世界の王”の真実を深く掘り下げる回でした。
デービー・D・ジョーンズという名が持つ意味、そしてロックスが背負っていた“約束”の重さ。
イム様との因縁が単なる敵対ではなく、歴史の根源そのものであることが明らかになりました。
そして何より、この戦いがロジャーやガープ、さらにはティーチへと続く「意志の継承」を描いている点が印象的でした。
ワンピースという物語の核である“意志の連鎖”が、ゴッドバレーという血塗られた地から生まれたという構成に、鳥肌が立ちます。
次回1165話では、ロジャーとガープの戦いの余波、そしてティーチが逃れた先で出会う“運命の人物”が描かれる可能性が高いでしょう。
黒転の謎と、デービー・D・ジョーンズの残した“約束”が、ついに現代の世界へと繋がっていく。
ワンピースの歴史が、再び動き始めています。
「ワンピース」1165話展開予想

ワンピース1164話では、ついにロックスの正体と「デービー・D・ジョーンズ」の名が明かされ、イム様との因縁が描かれました。
そして、ロジャーとガープによる共闘によってロックスが討たれる場面で幕を閉じました。
1165話はその余波を描く“転換回”となりそうです。
ここでは、ロックスの死後に動き出す世界の変化と、新たに浮かび上がる「Dの意志」の継承について考察します。
ロックスの死と共に消えた「黒転」の力
ロジャーとガープの共闘によってロックスが倒れた瞬間、島を包んでいた黒い瘴気が一気に晴れる描写が入りそうです。
黒転支配の発動源であったロックスが倒れたことで、イム様の干渉が一時的に途切れる。
しかし、その代償として島全体は崩壊寸前の状態。
ゴッドバレー事件の「島が地図から消えた」という歴史の一文が、まさにこの瞬間のことだと思われます。
ロジャーもガープも限界に近い状態で、残った者を救う術はなく、ただ沈みゆく島を見つめるしかない。
その静かな余韻の中で、ロックスの最後の言葉――「約束を果たせ」――が響くような構成になるのではないでしょうか。
イム様の“次なる支配”が始まる
一方、イム様の側もこの敗北をただの痛手として終わらせることはないはずです。
ロックスを失ったことで“黒転支配”が中断したものの、イム様はその能力の進化を見せる段階に入る可能性があります。
黒転とは、肉体だけでなく“血の系譜”そのものを乗っ取る技術。
つまり、イム様はロックスを通して「Dの因子」を解析していたのではないかと思われます。
1165話では、イム様の独白シーンが入るかもしれません。
「やはりこの血は、滅びぬ……ならば、形を変えて縛るまでだ」
この言葉が示すように、イム様は“Dの意志”を封じ込めるために新たな計画を動かし始める。
そしてそれが、天竜人という「神の血族」の誕生に繋がる布石となるのではないでしょうか。
ティーチの“黒い夢”が芽生える
一方で、くまの力によって島から脱出した少年ティーチにも重要な展開があると考えられます。
ゴッドバレーで見た「悪魔の化身」ロックスの姿、そして“世界の王”の血を受け継ぐ自分の宿命。
それらがティーチの心に深く刻まれ、後の“闇の王”としての思想を形成するきっかけになっていくでしょう。
1165話では、逃げ延びたティーチがくまやエリスと別れ、夜空を見上げて独り言をつぶやくような場面が浮かびます。
「自由ってのは……奪われるもんじゃねぇ。掴み取るもんだ」
この言葉が、ロックスの“約束”を継ぐ次の世代の宣言になると考えています。
ロジャーとガープ、それぞれの選択
ロックスを討ち取ったロジャーとガープも、1165話では分岐する道を歩み始めるはずです。
ロジャーは「世界の真実」を垣間見たことで、“Dの名”の意味を追い始める。
一方でガープは、海軍という枠の中で正義を保つため、ロックスの存在そのものを封印する役割を担う。
この二人が後に“英雄”と“海賊王”という正反対の道を歩むきっかけが、ゴッドバレーの余波にあると考えられます。
おそらくロジャーが「Dの意志」を語り始め、ガープが「黙れ、それ以上言うな」と制止するような緊迫した対話が描かれるでしょう。
このシーンが、二人の関係の原点として描かれる可能性が高いです。
1166話への布石:イム様の「再生」とデービー・D・ジョーンズの墓
1165話のラストでは、イム様が再び玉座に座り、かすかに笑う場面が想像されます。
「王は死に、血は流れた。しかし、意志は残る……それが厄介なのだ」
この台詞が物語のテーマを締めくくると同時に、次章の“現代編”へ繋がるメッセージとなるでしょう。
そして終盤には、海の底に沈む島の片隅に“墓標”のようなものが描かれるかもしれません。
そこには「デービー・D・ジョーンズ――約束の地に眠る」と刻まれている。
この一枚の絵が、ワンピースという物語全体のルーツを象徴する“最古の記憶”として読者の心に残るはずです。
「Dの意志」は終わらない
1165話では、ロックスの死をきっかけに、世界の構造そのものが動き出します。
イム様は支配の形を変え、ロジャーは真実を追い、ティーチは闇の中で夢を見始める。
その全てが、“Dの意志”という一本の線で繋がっている。
ワンピース1165話は、ゴッドバレー編の余韻を保ちながら、“過去編の終焉”と“現代への橋渡し”を描く回になるでしょう。
黒転の呪い、世界の王の血、そして受け継がれる約束――。
物語は今、静かに最終章の核心へと向かっています。
まとめ
ワンピース1164話は、シリーズの根幹を揺るがすほどの大転換回でした。
デービー・D・ジョーンズが「かつての世界の王」であり、イム様との因縁が“Dの意志”の起点であったこと。
そして、ロックスがその血を継ぐ者として世界を取り戻そうとしたにも関わらず、皮肉にもイム様の黒転支配によって操られる存在となったこと。
その結末には、ロジャーとガープがロックスの願いを汲み取り、彼を討つという人間ドラマがありました。
また、くまの力で逃げ延びたティーチの姿は、後の「黒ひげ」としての原点を示唆しています。
“約束”と“意志の継承”――この2つのテーマが、1164話を通じてより深く刻まれました。
次回1165話では、イム様の反撃とDの血を巡るさらなる真実が明かされる展開が期待されます。


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