キングダム851話では、秦軍の広域な侵攻と趙の民の避難、そして李牧の采配が丁寧に描かれました。
邯鄲では公孫龍の転身や郭開の不穏な言動もあり、戦局の裏側に潜む緊張感が強調されます。
一方で飛信隊と羌瘣隊のやり取りには思わぬ胸キュン要素も。
李牧がついに開戦の号令を放ち、次回から大規模戦が動き出しそうな展開となりました。
「キングダム」852話ネタバレ確定>>
「キングダム」850話考察
850話では大きく二つの軸が描かれました。
ひとつは李牧とカイネの結婚、もうひとつは秦の李信・王賁・蒙恬の集結です。
どちらも単なるイベントにとどまらず、今後の戦局を左右する伏線のように思えます。
李牧とカイネの結婚は“幸福”か“死亡フラグ”か
李牧の結婚は、読者にとって意外性のある展開でした。
カイネが長年抱き続けた想いが報われ、頬を赤らめる姿は微笑ましくもあります。
しかし、同時に「雁門でも盛大に式を挙げる」という言葉が出るあたり、強烈な死亡フラグとして機能しているのは否めません。
史実の李牧は戦場で討たれるのではなく、郭開の裏切りによって失脚し、趙王から処刑されます。
つまり“戦死”ではないのです。
にもかかわらず、漫画でここまで「幸せ」を強調するのは、後の悲劇を一層際立たせるための布石と考えられます。
カイネという存在が物語上の「読者の感情の橋渡し」になり、李牧の最期をより強烈に描くために描かれたのではないでしょうか。
三大将軍候補の集結が意味するもの
秦側では、李信・王賁・蒙恬がついに一堂に会しました。
現六大将軍のうち蒙武・王翦・楊端和しか残っていない状況を考えると、残りの三席は彼らが担う未来はほぼ確定的です。
ただし、三人が「六大将軍」になるためには“李牧を超える”ことが求められると蒙恬が語った点が重要です。
信は武力と突撃、王賁は戦術眼、蒙恬は知略とバランス。
この三人の強みがどのように李牧攻略に結びついていくのかが、今後の最大の見どころになるでしょう。
史実とのズレと漫画的な改変の可能性
史実では李牧は戦場で倒されず、趙国内部の愚かな政治判断で処刑されます。
つまり「信・王賁・蒙恬が李牧を討つ」という展開は史実的には成立しません。
しかし「キングダム」は史実をなぞりつつも、物語的な盛り上がりのために大胆な改変をしてきました。
たとえば龐煖の描き方がその典型です。
李牧に関しても「表向きは郭開の讒言で処刑」という史実を踏襲しつつも、その裏では秦の三人が追い詰めた、という形で折り合いをつける可能性が高いでしょう。
趙との最終決戦は長期戦に
今回の戦いは半年以上に及ぶと示唆されています。
秦にとっても消耗が激しい戦いとなり、王翦や楊端和の動きも絡みつつ、物語は長期的な展開に突入しそうです。
850話はその「戦の始まり」を告げる回であり、結婚という華やかさと、次の死闘の予兆が同時に描かれたと考えられます。
- 李牧とカイネの結婚は“幸せ”の象徴であると同時に“悲劇の伏線”
- 李信・王賁・蒙恬の集結は六大将軍の未来を暗示
- 史実を踏まえると李牧は討たれないが、物語上「三人が追い詰める役割」を担う可能性大
- 趙との戦いは長期戦となり、850話はその序章
850話は、祝福と不安、希望と死の影が入り混じる、まさにターニングポイントの一話でした。
「キングダム」851話ネタバレ確定!
キングダム851話は、秦軍の大規模な侵攻と、それに伴う趙の民の避難、そして李牧の采配によって戦が動き出す場面が描かれました。
李牧の采配
冒頭では、秦軍が趙の領土へと大規模に侵攻する様子が描かれます。
趙の民は混乱することなく、あらかじめ決められていた避難ルートに従い速やかに行動を開始。
これは李牧が事前に戦場となる地域を全て自らの目で確認し、住民に避難手順を伝えていたからでした。
現場の将校たちもその指示通りに動き、民の避難を指揮します。
しかし秦軍の侵攻範囲は想像以上に広く、近場で安全な避難場所はほとんど残されていない状況。
そんな中でも、李牧が直接民に声をかけていたことが士気を高め、住民たちは必死に避難を続けます。
邯鄲の軍議
場面は邯鄲へ移り、李牧の側近であった公孫龍が文官として新たな立場で登場します。
軍議に積極的に関わろうとせず後方に下がろうとする郭開を前へ呼び寄せ、王都の重臣としての自覚を促します。
しかし郭開の言動は相変わらず軽薄で、読者としては苛立ちを覚える場面。
皮肉にも、こうした人物が今後の戦局を左右する可能性を秘めているというのが趙の難しさでもあります。
公孫龍は李牧の勝利を確信していると語り、その場に緊張感が漂います。
飛信隊と羌瘣隊
一方、戦場では広域に展開する戦況のため、飛信隊と隣接する羌瘣隊ですら距離が開き、別々の戦をしているかのような状況に。
そんな中、羌瘣隊の昂が羌礼を気遣う言葉をかけると、羌礼はいきなりキスで応えるという衝撃の展開。
周囲の飛信隊メンバーは驚き、信も冗談めかして羌瘣に「戦で勝ったら…」と口にすると、羌瘣はまさかの「いーよ」と返す場面が描かれます。
照れを隠せない羌瘣の様子に、副将・南陳が「激カワです」と真顔で称賛する場面は、重苦しい戦の中で笑いを誘うひとコマとなりました。
そして、羌瘣軍と飛信隊が同時に出陣。
高台から戦場全体を見渡す李牧が、満を持して開戦の号令をかけ、趙と秦の広域戦が本格的に幕を開けます。
「キングダム」852話展開予想
キングダム851話では、趙の民の避難と李牧の開戦号令が描かれ、いよいよ戦が本格化しようとしています。
次回852話以降の展開を、物語の流れと史実の両面から考えてみます。
李牧の戦略と史実における防衛戦
李牧は史実でも「防衛戦の名手」と呼ばれた将軍です。
特に紀元前243年の燕との戦いでは、燕軍の大侵攻をわずかな犠牲で退けた記録が残っています。
広域に及ぶ戦線を冷静に観察し、要所に兵を配置して敵を分断・各個撃破する戦術を得意としていました。
852話では、まさにこの「各個撃破」の布石が描かれる可能性があります。
秦軍を広範囲に分散させることで、強力な飛信隊や羌瘣隊でさえ孤立状態に追い込み、包囲や伏兵によって削っていく。
李牧の狙いは、正面決戦よりも「持久戦での消耗戦」にあると考えられます。
飛信隊・羌瘣隊と秦軍の動き
物語の中では、飛信隊と羌瘣隊が同時出陣し、戦局の一角を担うことになります。
史実で見ると、この時期の秦は王翦・楊端和・桓騎といった名将たちを総動員し、趙を圧迫していました。
つまり、信たちの部隊は史実的には「秦の攻勢の一部」として位置づけられるはずです。
852話では、信や羌瘣が前線突破を狙う一方で、李牧が用意した「罠」に突入してしまう展開も考えられます。
例えば、地形を利用した挟撃や伏兵による奇襲。
史実でも李牧は野戦において「意図的に敵を進ませ、退路を断つ」戦術を駆使しています。
邯鄲の政治と郭開の存在
史実で李牧が失脚する背景には、郭開の讒言が大きく関わっていました。
郭開は趙王の寵臣として、李牧を警戒・排除しようと動いた人物です。
物語においても、邯鄲での郭開の軽薄な態度は後の悲劇を示唆しています。
852話以降では、戦場で李牧が勝利を収めつつも、王都では郭開が暗躍し、李牧の立場を徐々に追い詰めていく伏線が強まるのではないでしょうか。
今後の展開予想と史実との接点
史実では、李牧は秦軍に何度も勝利を収めますが、最終的に郭開の讒言で罷免され、趙が滅亡へと向かっていきます。
そのため物語上でも、852話から始まる戦いは李牧が秦を圧倒する展開になると予想されます。
- 852話では趙軍が優勢に立つ戦局が描かれる
- 信や羌瘣たちが苦戦し、李牧の戦術の凄みを実感する
- 一方で邯鄲の政治シーンで郭開が暗躍し、李牧の未来を暗示する
といった流れになる可能性が高いでしょう。
まとめ
キングダム851話は、秦軍の広域侵攻による趙の民の避難と、李牧の周到な采配が際立った回でした。
邯鄲では公孫龍と郭開の対比が描かれ、政治的な不安要素も見え隠れします。
そして戦場では、飛信隊と羌瘣隊の人間味あふれるやり取りが緊張感の中にユーモアを添えました。
ラストで李牧が開戦の号令を放ったことで、次回から本格的な大規模戦が始まる予感に胸が高鳴ります。
次号がどんな展開になるのか、ますます目が離せませんね。
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